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「令和6年能登半島地震」高校生の災害復興ボランティア記録。

3月と5月に高校生のボランティア派遣を実施

広島三育学院高等学校では、同窓生を中心としたコミュニティ「Saniku Link Up」との共催で、令和6年能登半島地震の災害復興ボランティアに高校生を派遣することができました。第1回目は3月に、そしてこの5月に第2回目の派遣を実施しました。

3月の第1回目は6名、5月の第2回目は7名の高校生たちがボランティアに参加しました。

第1回目も第2回目も、私たちを現地で受け入れてくださったのはNPO法人ピースウィンズジャパンの皆様です。
ピースウィンズジャパンには、本校の同窓生が在籍しており現地でのコーディネートをすべて担当してくださいました。
一般的に募集されているボランティアでは、なかなか作業することのできないことまで高校生たちに体験させてくれました。

第一回ボランティア:厳しい寒さの残る3月

第1回目は、3月19日〜22日までの期間で石川県珠洲市という場所で実施しました。

珠洲市は石川県の最北端に位置する地域。
県庁所在地である金沢市からでも車で3時間半は掛かるほどなので、「アクセスは良い」とは言えない地域です。

そんな能登半島ですが、北上するにつれてブルーシートを被せただけの家・倒壊したままの家・土砂崩れ・地割れが多くなっているのが明らかでした。
動画で見ていただいても分かるように、珠洲市は約30%の家が倒壊しているそうです。(他県や他の地域に避難しているケースも多いです)

ボランティアの活動内容は、瓦礫や家財といった『災害ゴミ』の運び出しがメインでした。

災害「ゴミ」と言っても、本来であればゴミになるはずではなかった思い出の品々も含まれています。
特に珠洲市という地域は親戚が多く集まる習わしもあるようで、普通では考えられない量の布団や食器類が一つの家に収められていることも。

我々が作業した家の一つには、そこからだけで数十人分の布団が災害ごみとして出されており「この家には本当に多くの人が集まっていたのだな」と実感した場面もありました。

作業をしていた高校生たちも「たくさんの物を運んだけど、その家の人にとっては思い出があるはずだから丁寧に作業しないといけない」「きっとこれはゴミではない」と感想を言い合う場面もありました。

作業二日目は、我々を受け入れてくださったピースウィンズ・ジャパンの一員として作業を実施。
仮設住宅に住む方々に家電を配ったり、その使い勝手の調査も担当しました。

雪が降る中の作業もありましたが、直接被災者の方と話す大変貴重な経験となりました。

第二回ボランティア:2ヶ月経った被災地の状況は

第2回目は、5月23日〜27日の4泊5日のスケジュールで実施。初日と最終日は移動日となるため、現地での作業は3日間でした。
今回も現場は石川県珠洲市。広島からハイエースに乗って、10時間以上かけた車での移動となります。

活動初日は倒壊家屋から畳・木材の運び出しの作業。
大工をやっていたご主人制作のお面を、生徒たちに譲ってくださいました。
みんなで笑顔になっていたのも印象的な光景です。

また、3月のときと比べて珠洲市までの道路状況は良くなっている部分もありましたが、以前見た倒壊家屋がそのままになっているなど、変わらないように見える部分も多くありました。

2日日は地域のためのボランティア活動で、草刈りや田んぼでの作業がメインとなりこれまでとは雰囲気の異なる作業内容でした。

3日目は、DRTという災害支援のエキスパートたちと一緒に作業をしました。
倒壊家屋の災害ごみを分別する作業では、「大学生のボランティアを受け入れたときよりずっと動ける」と褒めていただき、予定されていた量を大幅に超える仕事まで進めることができました。

参加した生徒の声

「現地に着いてみると、テレビとかニュースと全く同じ光景で、正直メディアは盛っていたりしていると思ってしまっていて、本当に、衝撃を受けました。」

「支え合うことがいかに重要なのか、笑顔の価値、災害の恐ろしさなど、多くの学びが出来ました。」

「今回の能登半島ボランティアで僕は人の繋がりに喜びを強く感じました。被災した方々は辛いはずなのに僕たちに対しては笑顔で接してくださり、皆さん本当に強いなと思いました。」

本当にたくさんのことを感じ、学びとってくれました。現地に行くことでしか得ることのできないかけがえのない体験ができたことに感謝しています!!

ボランティア内容の詳細は、今回ボランティアの開催を支援してくださった本校の同窓生オンラインコミュニティ「San-iku Link Up」に掲載されています。
ぜひ、こちらもこちらもあわせてご覧ください。

・3月の活動について
https://saniku-linkup.com/special/volunteer_2403/

・5月の活動について
https://saniku-linkup.com/special/volunteer_2405/