年内合格者は7割超え!「語れる体験はあるか?」
24年度高校3年生の年内合格者
今年度も多くの高3生が年内入試制度を活用して受験に臨みました。
「総合型受験」「学校推薦型受験」とその方法は様々ですが、今年も7割以上の生徒が年内に合格をいただくことができました。
今年度から「ソアン」や「校内インターン制度」が始まり「語れる体験」が校内に溢れている結果と言えるのではないでしょうか。
興味の範囲外に飛び出そう!
話し変わって「語れる体験」とは、について話してみます。
文部科学省は10月に「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果を公表しました。
この調査結果によると小・中学校における不登校児童生徒数は約30万人であり、昨年度から5万人も増加し、過去最多となっています。
学校に行くことだけが正義ではありませんが、このことが社会問題として扱われている現代社会においては、少なくとも現状に苦しんでいるご家庭が数多くいるという現実には目を逸らしてはいけないと教育に携わる人間として感じています。
学校に通う意味って?
そもそも、皆さんは「学校に通う意味」を問われたらなんと答えるでしょうか。
もちろん、その答えは一つではないはずです。
本校の「ソアン」という“社会体験型教育プロジェクト”が始まって1年半が過ぎ、取り組んだプロジェクトは100を超えました。
ソアンを通して、子どもたちはこれまで触れたことのない地域の課題に触れ、その課題に取り組む“働く大人たち”と出会うことができました。
子どもたちにとって、その地域課題のことについて「興味あることか?」と聞かれればそうではないかもしれません。しかし、その経験は確実に子どもたちの心を豊かにし、確かな成長となるはずです。
これは、ソアンプロジェクトに参加した中学生の「ソアンとは?」と言う問いへの答えです。
SNSやインターネット環境の発達により、オンラインに常時接続された現代社会において、自分の興味外に出ることは実はとても難しいことです。
自分で選んだと思っているその情報は、実は恣意的にアプローチされた情報であると自覚しないといけません。SNSやネットショッピング、定額制の映像サービスなどでは常に「オススメ」が表示され、興味のないものはそもそも表示されない状態になっている社会なのです。
そのような社会に生まれた現代の子どもたちにとって、50分間授業を聞く時間というのはつまらない以外何物でもないかもしれません。
それでも、だからこそ学校という場所で「自分の興味外に触れる」経験が人生を豊かにするはずだと私たちは信じて疑いません。
「学校に通う意味は?」という問いに「自分の興味のないものに出会うため。それって楽しいことなんだよ!」と答えられるような学校でありたいと思います。