「私たちは、三育で何を学んだのでしょうか」"高校卒業献身会"
広島三育学院の卒業プログラム
広島三育学院の卒業式は他校の卒業式シーズンよりも早く、1月におこなわれます。今年の第46回卒業式は、1月22日に開催され、50名の卒業生たちが高校を卒業し、大和の丘を下っていきました。
広島三育学院の卒業プログラムは、卒業式だけではありません。
金曜日の夜の「献身会」というプログラムから始まり、土曜日の「卒業礼拝」、後輩たちが卒業生を送り出す「ハイライト」、そして日曜日の「卒業式」とつながります。
今回は、卒業生たちが3年間の学びを基に卒業後の「献身」を表明する「卒業献身会」での、ある1人の卒業生の証を一部抜粋して紹介します。
証:私たちは、三育で何を学んだのでしょうか。
私たちは、三育で何を学んだのでしょうか。
この証を作るためにじっくりと3年間を振り返ってみました。
まず、(新型コロナウイルスの影響で)入学式はありませんでした。
私たちの高校生活はあっさり始まりました。
(授業は)オンラインから対面に代わりましたが、先生方の口元を見たことのある生徒はいませんでした。
入学を実感する暇もなくリモート授業が始まり、寮生活、対面授業に代わっていきました。
中学生気分が抜けきれず、まだまだ幼い私たちだったと思います。
リモート授業の反動が出たのか、対面授業ではしゃぎ、教員室に呼ばれる生徒が続出しました。
マスクと、パーテーションに隔てられながらの生活で、顔を合わせてご飯を食べることもありませんでした。
さまざまな面で、コロナの影響を受けた学年ともいえるでしょう。
そんな「異常」とも言えるここ数年の生活の中、確かに不満はたくさんありました。
ですが、今、この3年間を思い返すと、私の頭の中は暖かい色に変わります。思い出が笑顔でいっぱいなのはみんなのおかげです。
消灯後のパーティや毎朝の朝礼拝。
体育祭。
卒業まであと何回と数えた定期考査。
熱を出そうと必死になったマラソン大会。
全部終わって残る行事はハイライトと卒業式です。
卒業したら、一つの教室に納まって同じ黒板を見ていたはずの仲間が、それぞれの目標に向かって進んでいきます。
もう、次の目標に向かって走り出している人もいます。
たくさんの問題を乗り越えて、さまざまな経験をして、悩んで、喜んで、その高校でのすべてが今思い出になろうとしています。
あと2日しかありません。
私たちは、三育で、何を学んだのでしょうか。
25分しかない携帯時間で自分を満足させる方法。
エアコンのない部屋で快適に過ごす方法。
虫との共存方法。
自然の楽しみ方。
自然の美しさ。
洗濯の仕方。
仲間と賛美することの楽しさ。
時間の使い方。
頑張る方法。
先生や、友達との関わり方。
(それらを)大切にする方法。
学ぶことの楽しさ。
仲直りの仕方。
家族の大切さ。
祈り方。
そして、神様について。
今学期の初めに女子全員、同じ教室で聖書の授業を受けました。
普段はコース別で授業を受けるため、私にとって新鮮な時間でした。
その時、聖書に関心がなさそうなこの机にも、少し聖書の考え方に後ろ向きだと思っていた子の机にも、聖書が乗っているのを見ました。
それを見て「この学校、最高だな」って思いました。
もし、他の学校にいたら見ることすらなかったはずの聖書に触れて、開いて、読んで、考えていました。
卒業したら、ずっと開かなくなるかもしれません。
聖書の存在なんて忘れてしまう仲間もいるかもしれません。
ですが、この場所で何度も耳にした聖句、聖書に触れた感覚、仲間が音読する声は、確かに私たちの中に残ると思います。
その記憶、ここでの経験が、いつでも助けが必要になった時、みんなを神様に導いてくれると信じています。
-その後、略-
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