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「前向きな人」:高校1年生が入学して感じたこと

中学生、高校生ともに1学期も残り1ヶ月を切ろうとしています。
4月に入学してきた1年生たちも、徐々に新しい環境に慣れ、学校生活を充実させています。もちろん、新しい環境に慣れずに苦しんでいる生徒もいるでしょう。
そんな中、先日ある高校1年生の女子生徒が高校生全校生徒の前で証をしてくれました。高校に入学して、1年生たちはこの数ヶ月でどんなことを感じ、学んだのでしょうか。

たくましい先輩たち

 私の住む女子寮には、美しくてたくましい寮生がたくさんいます。この美しさと、たくましさを形作っているものは何だろうと日常生活を振り返ったとき、それは純粋な「前向きさ」からきているかもしれないと感じたので、今回は前向きに高校生活を送ることについて証したいと思います。

「たくましい」先輩たちが生活する女子寮:スミルナ寮

 今から70年ほど前に、坂口安吾という文学者がいたことを皆さんご存じでしょうか。私がこの人を知ったのは、本好きの同級生から彼のエッセイ集を借りたときでした。その時私の目に留まった言葉が自分をまっすぐに正して前向きな気持ちにさせる言葉だったので紹介いたします。その本は、喋りかけてくるような書き方で独特な言葉選びだったので少し違和感があるかもしれませんが、そのままの方が心に響いたので坂口安吾著『不良少年とキリスト』より5行ほど抜粋してお読みします。

『然し、生きていると、疲れるね。かく言う私も、時に、無に帰そうと思う時が、あるですよ。戦いぬく、言うは易く、疲れるね。然し、度胸は、きめている。是が非でも、生きる時間を、生きぬくよ。そして、戦うよ。決して、負けぬ。負けぬとは、戦う、ということです。それ以外に、勝負など、ありやせぬ。戦っていれば、負けないのです。決して、勝てないのです。人間は、決して勝ちません。ただ、負けないのだ。』

坂口安吾著「不良少年とキリスト」

 勝とうと思うのではなく、ただ負けないで戦い続ける、そんな前向きな気持ちにさせてくれるこの言葉と出会えて、少し生き方が楽になりました。このことから、前向きに過ごすことは私たちにとってとても大切なことだと私は思います。特にこの学校で学ぶ聖書と、神様との関係を保つことによって生まれる前向きさについてお話します。

私が前向きになれるようになった2つの方法

 私は高校1年生になって2か月半、色んな人から良い刺激を受けたり、新しいことにチャレンジしてみたり、かなり充実した生活を送っています。
 
充実はしていますが、その分疲れてへにょへにょになってしまうことがたまにあります。特に原因はないですが、自分の周りだけ謎に重力が大きくなっているのでは、と思うようなだるい日だったり、失敗が積み重なって表情が動かなくなるほど落ち込んだりと、皆さんも経験があるかもしれません。そんな時の解決方法は何でしょうか。

高校1年生にとって、新しい環境での生活も約3ヶ月が経過

 私は最近、効果的な方法を見つけました。ものすごくシンプルですが、意外と難しいことです。1つ目は、寮で短く行われる朝、夕の礼拝や水曜日の友達とお祈りをする時間、土曜日の礼拝などに全力で参加することです。
みんなのお祈りの言葉一つ一つももよく聞いて考えて、お話を聞くときはあますところなく聞いて自分なりに解釈していると、終わったときには疲れた心がホッと温かくなり、前向きさを取り戻しています。せっかく三育で生活しているので、受けられる恵は全力で受けた方がいいと気づきました。
 2つ目は、片端から感謝することです。歩きながらでも、思い出した小さな出来事などをお祈りにしてみたり、勉強や練習を始める前に短く感謝のお祈りをしたりと、軽いものでいいと思います。そうやって感謝をしていると、自然と物事を前向きに捉えることができると思います。

聖書に登場する超前向きな人物

 聖書にも、最低最悪な苦難の中にいても、前向きさを忘れなかった人がいます。ヨブ記のメインキャラクターである、ヨブさんです。
私は、この人を大尊敬しています。ヨブさんは、『地上に彼ほどのものはいない』と神様に言われるほど正しく無垢な人でした。しかし、サタン(悪魔)は神様に、「ヨブが何の利益もないのに神を敬うはずがない。神がヨブをそうやって祝福しているからで、不幸にあえば当然神を呪うはずだ。」と言うのです。
 神様は、ヨブの信仰を知っていたので、彼の命だけは奪わない条件でサタンにヨブの元へ行かせます。そうして、ヨブは全財産と子供たちを奪われることになりましたが、本当に彼の信仰はまっすぐで、前向きでした。
 サタンの仕業により耐え難い皮膚病が彼を襲った時、彼が言った言葉を紹介します。

『彼の妻は、「どこまでも無垢でいるのですか。神を呪って、死ぬ方がましでしょう」と言ったが、ヨブは答えた。「お前まで愚かなことを言うのか。わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、不幸もいただこうではないか。」このようになっても、彼は唇をもって罪を犯すことをしなかった。』

聖書 ヨブ記2:9

 この聖句を読んだとき、私の口からはどんなに考えても出ないであろうかっこよすぎるこの言葉に感銘を受けました。
 ヨブさんのようにどんなに正しい人でも苦難はあるので、私たちにも苦しいことは当然やってくると思います。そんな時に、どのように受け止めるのか選択肢はいろいろありますが、ヨブさんのように感謝を忘れずに前向きに受け止められたら良いなと思います。

 日々の生活の中で、小さな事だけでも前向きに負けないようめげずにいられたら、きっと大きな壁にぶつかったときも前向きに頑張れる糧となると私は思っています。なので、小さなことからでもめげずに高校生活を頑張って、前向きなひとに成長したいです。

高校1年生女子による証でした

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