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ソアンの人物像を体現する"地域のおせっかいさん"【キャリア講演会】


大和中との交流イベント

2月12日(水)に本校47年の歴史上、とっても大切な1ページとなる取り組みを行うことができました。それは、同じ町内にある公立中学校である「大和中学校」との学校単位での交流イベントです。

大和中学校では、地域支援の協力により中学校1年生が「総合探求」の時間で地元企業とコラボした「キャリア教育」をおこなっており、今年は大和町産「米粉」のPRのために商品開発を行い、販売イベントを行うという活動に取り組んでいます。
2月22日(土)に広島空港で販売イベントを行うためにその事前準備「プレイベント」を開催するにあたって、本校に協力の要請がありました。

協力内容としては、本校の中学生たちが「お客さん役」となって、大和中1年生が待ち構える「販売ブース」「体験ブース」「トークショー」の3つのブースを体験し、本番に向けて改善点や感想をフィードバックする、というものでした。

大和中1年性が用意したブースを本校の中学生たちがお客さん役として体験

中学生ですので、お互い最初は距離感を探りながら、もじもじしてしまう時間もありましたが、時間が経つにつれて交流する様子が見られ、とても良い時間となりました。
最後に、本校の生徒を代表して中2・中3の生徒がフィードバックのコメントをさせていただき、約30分間という短い時間でしたが交流の時間を楽しむことができました。

本校中学生がイベント参加を振り返ってフィードバックのコメント

大和中の販売イベントでは、活動資金調達のためにクラウドファンディングを実施しています!ご協力をよろしくお願いします!

なぜ、今回のイベントが実現したのか

大和町は人口5,000人に満たない小さな町です。三原市内で「過疎地域」として認定されている地域で、唯一の高校も2012年に隣町の高校と統合し、中学校もいつ閉校になってもおかしくないと言われているほど、人口が減少し続けています。

そんな中、私立と公立の違いはありますが同じ町内にある学校として、同年代の子どもたちが交流できる機会を作ることはできないか、と考えており、ようやく実現することができました。

今回のイベントを繋いでくれたのは、大和中のキャリア教育を支援している任意団体の「地域法人おせっかいさん」です。"おせっかいさん"は、大和中のキャリア教育を支援し初めて6年目を迎え、地元企業と中学校を繋いで子どもたちの学びの場を提供しています。
任意団体、ということで自分の仕事とは別の時間にボランティアベースで活動していて、本当に頭が下がります。

おせっかいさんとの出会いは地域のゴミ拾いボランティアにて

大和中学校のキャリア教育支援だけでなく、小中学校の食品委託製造やイベント委託、児童館の開催などをおこない、精力的に活動をされています。

昨年の夏には地域の小学生を対象とした、おせっかいさんと本校がコラボしたイベント「大和カレーをつくろう!」を開催しました。
このイベントでは、大和町産の野菜、大和町産のお米、大和町に工場を構える「増田製粉」様のカレー粉、そして三育フーズのグルテンバーガーを使った「だいわカレー」を作り、みんなで美味しく食べることができました。   大和町産の野菜を提供してくれた生産者さんも参加し、農業に携わることの大変さや良さなども話していただき、自分たちが美味しく食べた野菜がどのように作られるのか、を考えることもできました。

大和町産の野菜と果物を活用したカレー作りを地域の子どもたち対象に開催!

地域で子どもたちの学びの場を作り出す"ソーシャルアントレプレナー"

本校の中学生に向けた講演会

本校では"Do for Others in Christ" という教育理念のもと、社会課題を解決できる人材を育てる、という目標でソーシャルアントレプレナープロジェクト(通称:ソアン)を立ち上げ、さまざまなプロジェクトに取り組んでいます。
おせっかいさんの活動は、まさにこのソアンが目指す人物像と一致するのです。

大和中のイベントに参加する前に本校の中学生に事前学習として、おせっかいさんで活動する村上朋子さんにお越しいただき、講演会をおこなっていただきました。

本校中学生を対象に講演会を実施してくれた"おせっかいさん"の村上朋子さん

どのような活動をおこなっているのか。
なぜ、地域支援の活動をおこなっているのか。
なぜ、地域支援の形が中学校を支援する形だったのか。

過疎地域の子どもたちを支援するおせっかいさんの取り組みをご紹介いただき、大和中の生徒たちが今回取り組んでいる「米粉」の商品開発に関しても教えてくださいました。

講演会を聞いた中学生たちからは

「お金のためでなく、ボランティアとして大和町を支えているのがすごいと感じた。私たちも何か力になりたいです!」

「地域の子どもたちのために貢献している姿が、イキイキとしていてステキだと感じた」

「おせっかいさん、の働きが私たちのソアンの活動と重なる部分があると感じました。三育ともコラボしたいです!」

という感想が寄せられました。

地域支援という働きがこんなにもイキイキするものなのか、と実際に活動されている方のお話を聞くことができて、日頃取り組んでいるソアンが目指す「社会起業家」という人がどんな人なのか、ということを具体的にイメージすることができたと思います。

地域で活動することの尊さ・楽しさを語ってくれました!

ソアンが目指す世界

ソアンは「地域貢献活動」「キャリア教育」「地域探索」の3柱のプロジェクトからなる社会体験型教育プログラムです。これらを通じて子どもたちの「語れる体験」機会を提供します。

自ら社会課題を見つけ、その課題解決に向けてチャレンジし他者との協働により解決策を探求する知識・能力・態度を身につける教育プログラムとなっています。

学校教育の現場では、子どもたちを偏差値的な「できる・できない」で評価してしまいますが、社会では「やる・やらない」のチャレンジする姿勢が評価されます。ソアンでは、子どもたちの「やってみたい」を尊重し、「まずは行動してみる」姿勢を育むことを目標とし、自己肯定感を高め、非認知能力の向上を目指しています。

社会体験活動を通して子どもたちの「やってみたい!」を育む活動です

大和町で『「温かさ」と「可能性のタネをまこう!』と地域の大人と子どもを繋いで新しい学びの場を提供しているおせっかいさんのように、子どもたちが将来地域課題を解決できるような大人に育ってくれることを期待し、ソアンの活動を続けていきます!

おせっかいさんの講演会資料より